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日本画ってどんな絵の具を使う?大自然の色彩の楽しみ

2018/11/22
 
群青
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前回、前々回とで筆と紙は用意できたでしょう。お次は絵の具ですかね。

今回は日本画の絵の具について書いていきたいと思います。

 

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きらきらの高級感!岩絵の具

 

日本画材料の花形である岩絵の具

はじめに授業で日本画の絵の具として紹介されたのがこの岩絵の具でした。

で、この岩絵の具が高いのなんの!

色によって値段が違いますが、15gで1000円とかします。

まあ宝石のなりそこないみたいな石を使っているので仕方ないんですが…。

岩絵の具は天然の鉱石を細かく砕いて作られたもので、基本的に色を混ぜずに使います。

膠液で溶いて、サラサラの砂を接着させる感じですね。

仕上がりは鉱石がきらきらと輝いてとてもきれい!

なんですが、大量に使うには財布が…ってなるので、私はあくまで絵の中のちょっとしたアクセントとして使うことがほとんどでしたね。

すべて岩絵の具で描かれている日本画なんかは、ほぼ工芸品のような高級感です。

 

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お手軽安い!水干絵の具

 

やっぱりみんな岩絵の具代わりの安い画材を求めまして、水干(すいひ)絵の具という比較的安価な日本画絵の具を使ってましたね。

これは干した土に色を付けたもので、細かくすりつぶしてから膠液で溶いて使います。

小中学校で使っていた水彩絵の具のように色を混ぜて塗ることもできます。

特徴としては、もとが土ですので溶いたときにドロドロの泥状態になります。

水で薄めてほぼ水彩のような感じでも塗れますが、ちょっと砂の粒が残ったりしますね。

乾くとすこし色が白っぽくなります。

そのマットな質感のおかげで落ち着いた印象の仕上がりになるんですね。

私はこの地味な感じが好きだったので、もっぱら水干絵の具で日本画を制作していました。

 

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渋い黒!墨汁

 

日本絵画で黒色と言ったら!ですよね。

水墨画の淡くも重厚感のある墨の表現はほれぼれしてしまいますね。

日本画に使う墨は、書道の授業で使っていた墨汁でも代用可能です。

ただ、高めの墨を硯で摺った方が、単調な黒でなく茶色や青が混ざったような微妙な色合いを出せるので、こだわりたい場合はいい墨を使いましょう。

私も一度東京の画材屋さんで墨を買ったことがあるんですが、その墨で作った墨汁は和紙ににじませたときに青みがかって広がってなかなか味がありました。

墨はそのにじみによる色の変化を楽しむことがポイントだと思います。

 

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水彩絵の具やアクリル絵の具も使える!

 

日本画は基本的に描く媒体が紙ですので、学校の美術の授業でよく使う水彩絵の具やアクリル絵の具を塗ることもできます。

膠液と合わせて手で溶かなくてはいけない岩絵の具や水干絵の具に比べて、これらは水と合わせて筆で溶けばいいだけなので手間がかかりません。

私の在籍していたコースは造形表現全般のコースだったので油画、日本画、彫刻などでジャンルが別れていませんでした。

そのせいか、日本画で使う和紙に水彩やアクリル、はたまたインクペンだけで描くような人もいて、和紙だからといって日本画の絵の具で描くことにこだわらない学生が多かったように思います。

 

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まとめ

 

日本画の画材は鉱石とか土とか自然界の素材から作られていて、その物質感が味わい深いところだと思います。

たしかにアクリル絵の具の方が取り扱いが楽で、色のコントロールも簡単なんですが、水干絵の具や岩絵の具は絵の具を手で溶いて作るからこそわかる素材の魅力がありますね。

まあやっぱりいちいち手で溶くのは面倒くさいんですが(笑)

価格が高いところも一つネックではありますが、瓶に大量に入って安めに売られている場合もありますので、うまいこと材料費を浮かせて制作していきましょう。

これまでなんとなく絵画を見ていたっていう人も、素材がいくらするのか気にしながら鑑賞すると見え方が変わるかもしれませんね。

 

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